工房の窓 (2007年3〜5月


2007/03/02

湯通しは良い・・・
反物の湯通しをすると反物の様子を見ることが出来ます。織り下ろしの反物の風合い、湯通しした風合い、
干した風合いと全ての風合いを見て感じることが出来ます。
一番気がかりは藍の色。色水です。こんな感じ(写真中)はよく枯れて、灰水のみで作品として使えます。
今回より次回と工夫し進歩したいものです。
工房で織り上がった反物を生徒さんと湯通しをします。すると今まで見えなかったものが見えてきて
話しが弾みます。経糸の切れたときはきりきりでつながないで織り込んだ方が良いとか、一人ひとりの
織りのやり方が見えてきます。アドバイスもできます。湯通しを自分ですることは本当に良い事です。

2007/03/09

「竹繊維」
竹糸には二通りの糸の作り方があります。
一つはバンブーレーヨンと開繊式で作った糸です。
バンブーレーヨンは竹のセルロースを綿状にして、
糸を引いたもので、開繊糸は竹の繊維を砕いて糸を
引いたものです。
レーヨンはしなやかで、それでいてしっかりと竹繊維を
表現してくれる素晴らしいものです。これは機械で織れます。
開繊糸はレーヨンよりもしっかりと繊維そのものですから、
一見麻糸と間違えます。織りも麻糸と思って織ると間違いが
ありません。
今までレーヨンばかり織ってきました。糸がレーヨンしか
手に入らなかったです。でも今は開繊糸が手に入り、緯糸に
利用してきましたが、経糸に織ってみたいと今回織り始め
ました。開繊は糸の毛羽が多くて驚きます。それに比べて
レーヨンは織りやすく毛羽はほとんどありません。

竹繊維に見せられて10年。ようやく此処まで来たと言う
感じですが、先はまだ遠いです。竹糸着物は着ていただか
なければ無いのですか広まりません。多くの人に竹糸を
着ていただきたいと織り続けたいと思います。
触っていただくと今までに無い触感だと分かります。
多くの方に目にしていただけて良いですね〜とお声をいただく、今年も名博の展覧会の日時が決まりました。
どうぞ「竹糸・竹繊維」触ってみてください。
お待ちしております。
名博の日時はHPの表紙に載っています。

2007/03/26

竹繊維・・・
ようやく竹繊維100%だけで経糸にして織る事にした。 整経もスムーズ。綜絖通し、筬通しと
スムーズに進む。経糸の張りを整えて織り始めようと足を踏めば、開口しない。毛羽が多くて初めて
染織を始めていろんな糸を織って来ましたが開口しないものは初めてです。手を添えてやらねば開口しない。
毛羽は麻より多い。筬を動かせは毛羽の筋。今筬を差し替えて、筬通しをやり直しています。
開口してくれることを祈りつつ・・・。

2007/03/29

勉強会・・・
竹繊維を如何に使いこなすか、課題である。希望する糸がなかなか手に入らない。
経糸に開繊糸で機上げしてみた。開口しない。毛羽で開口しないのだ。この毛羽を
何とかしなければ。そこで筬から糸をぬき粗く差し替えた。差し替え3回まったく開口しない。
此処であきらめればこの糸はくずに成って捨てられる、忍びない。何とかといろいろ試してみる。
加温・蝋を塗る・糸を濡らす・ライターで燃し(ガス焼き)してみる。最後はシリコンを振る。
框を動かすごと、毛羽の筋が出来る、さすがにあきらめた。
でも捨てれず千切り巻きのまま棚に片付けた。心が重い。

光が見えたことは(ガス焼き)で毛羽を取り除くことだ。焼くと毛羽は出ない。
指でしごいても毛羽は出ないと言うことが解かった。わかったが個人では求める糸の量は知れている。
特別には作ってはくれない。残念な事ですが。最近聞く竹の糸はバンブーレーヨンか〜???
でもバンブー100%です。混じりはない。しかしレーヨン(ビスコース)。何とか世に出すには
竹繊維を入れたい。よく100%は織れないと聞く。手機だから織れる竹繊維100%にこだわりたい。

今が最高に二人にとって辛く楽しい時間である。来年は工房20年。「竹糸織り展」をする。
それまでにはツンツンの竹糸さんと仲良く付き合っていきたい。竹糸ともう10年なる。これからの
10年が大変で叉楽しい二人の時間にする。 竹繊維はきっとこの先いろんな形で糸として、布として
使われると確信する。先駆けて糸に触れる二人はが幸せ!!竹繊維の良さは使ってみて、着てみて
解かるものだから多くに人に触ってできれば着てみて欲しい。市民権を選らせてやりたい素晴らしい
糸ですから。
中国など大昔からこの竹を使っていたらしいが、着るものには使っていないようで使えるようにした
この糸がすばらしい。 写真は糸長を調べたり、毛羽を調べているところです。
糸は 上:20/1バンブーレーヨン左撚り 下:30/1開繊左撚り

2007/04/01

フウ染め・・・
「フウ」マンサク科 紅葉が美しい。緑〜黄色味〜紅色になります。
(楓)ですが渡来するときに音読み「フウ」とそのまま呼び名になった。
三重県民の森で採取して液を出し染めてみる。今回初めての染めです。
つくばで(唐楓)の実で染めてみましたが似ているかな、楽しみです。

豆汁済のハンカチ・タオルハンカチにて。
ハンカチを水にしっかりと浸す。一煎のみで染める。
(今日は山荘では八風が吹き長く染めができない)
元液なので時間も短く10分染めて〜10分媒染〜10分染め色素は残る。
(工房に持ち帰り裂き織りようの布を染める)唐楓と同じ色であった。
唐楓の実は硬く液出しに少し時間がかかるがフウの実は柔らかく楽に
でる。矢車のように油が無く色としては使いやすい。色も澄んでいる。
身近にある染料を見つけることも楽しいものですね。

2007/04/02

広幅で風呂敷縞を織っています・・・
今年の名博テーマを「風呂敷縞」としています。 広幅で風呂敷を1枚織りたいとがんばっていますが、
90cmですから一気に2反分が出来るわけで、織る作業も全て2反分になります。
よく広幅が欲しい、織りたいと聞きますがお薦めしません。なぜなら織り切るにはかなりの重労働だと
言うことです。両腕は杼を飛ばすので常に張っています。これはきついです。杼も伸子も広幅用のものを
使わなければ張らない。飛ばないということになります。
道具は一身胴体とはよく言ったものです。これも間に合わせて・・・と言うことはできません。
また広幅用のドラムを持ち合わせていないので45cmの千切り2本で分けて整経しています。
千切りの経糸の張り具合、始めの位置等でつなぎ目のゆるみがでる感じがする、工夫して織れば解消できた。
織れば小幅が楽しく織れるということになります。大変ですが頑張っています、是非名博に見て下さい。

2007/04/05

工房の縞帳出来上がる・・・
先回の縞帳配布からしばらく時間がかかりました。事故以来
グズグズと時間をやり過ごし此処まで遅くなりました。今回は
70枚近くありますので布のカットに時間を取られ、1枚ずつ
眺めてはいろんなことを思い出しました。
工房も活動し始めて20年を迎えます。 反省すれば娘曰く
「忙しく走り続けていたので止まる事が出来ず、あれで
急ブレーキがかかったの!」と。
染織が出来ない。辛い時間を潜り抜けてようやくエンジンを
掛けれるまでになったことを感謝してまた走りたいと思って
います。工房を巣立った人たちの健康を祈りつつ、布のカット
作業を二人でしました。もうじきお手元にお届けできると
思います。楽しみに待っててください。和

2007/04/07

山荘にて・・・
風呂敷縞を織る 初めて広幅で風呂敷縞を織っています。織り始めればいろんな事が出てきました。
90cmの千切り巻きが1本で整経できない事、それによって千切り、2本で整経し織る。 2本で
整経をした為に経糸の張りが違う。それで織り線が曲がって織れる。 織りを初めて糸のしたに詰め物して
織る。そうすれば張りは揃った。 広いがために織っている間中腕を構えている状態で小幅のように織り
続けられない。そんなこんな色々あるが、少し機が織っている反物に慣れてきた様子である。
織りは楽しんで織るもの使っていただくものですから、ため息を織り込んではなりません。
幸せを織り込みましょう。

2007/04/15

どんな管を使用か・・・
整経の使う管が何種類かありますが、今回大管と言われているものを
使用しました。どうしてもこの管を使わなければならない時には使用
しますがなるべく避けています。この管1本が約25gあり、その上に
糸を巻くわけで、糸を巻けば1本50〜60gになります。全ての糸を
整経すると管立てが揺れます。それだけの糸を引っ張って整経している
ことになり、あまり宜しくありません。
今回はそんな中、糸がスルスルと整経でき、なぜ?と考えました。
自分が管巻きをすれば1本を平均に巻いておりました。主人のを今回
見れば中を山のように「山高」に巻いております。その結果、糸は
スルスルと滑るように出てくれます。
整経はどんなやり方でも、糸を平均に引き出すことが肝要ですね!

2007/05/12

竹糸織着物織りに入る・・・
今工房で使っている竹糸は戴いているものを使っているせいか
毎回面白い発見も多い。木綿糸は工房用の糸を紡績会社で
作っていただくので何時も同じ糸を使うことが出来る。
しかし今のところ竹糸はそうはいかない。毎回イメージした
反物にならないことが多い。決して駄目な反物ではない。
思わぬところに凹凸が出たりして、糸質によって出来具合が
ちがうのである。糸が流通に乗っていない為、思い通りのものが
できない。早く竹糸織着物を多くの人に着ていただきたいと
気はあせるが、糸を自由に作って試みる財力がない。悲しい。
今のところ私一人が着て楽しんでいるのであるが、良さは着て
いただけなければ解からないもの。来年は工房二十周年記念に
「竹糸織着物展」をしたいと準備をしている。
竹糸は良い素材です。もう商品になっているものが多いですが、
経緯とも竹100%、糸の作り方でビスコース・開繊があります。
手機には竹100%は織れますが、機械織りは経糸を何かに
変えたりして織ってあります。手機であるがゆえにあえて、
竹100%にこだわりたいと思います。竹は竹の良さがあります。
今から大切な素材になると思います。もっと多くの多方面で
使われてくると思い楽しみです。
色々有りますが毎回ワクワクしながら織っています。

2007/05/17

冬青に花芽が付く・・・
毎回観察している冬青に今年も花芽が咲きはじめました。5〜6本揃って立っていますが、
隣に雄雌木があります。雌木は花芽が少なく、葉は大きい。それに対して雄木は花芽が多く、
葉は先がとがっています。自然がやさしく出来れば実をたくさん付けてくれる事を祈っています。
冬青のハチミツを戴いていますが、本当に「チョコミルク」ように濃くがあり美味しいです。
今年もいただけるとうれしいハチミツ!

2007/05/21

糸を割る・・・
生徒さんが持っておいでの糸!今回のように糸量が多い時等は
糸綛を割って作業をする。今回の糸は60/2シルケット糸、糸は細く、
シルケットの為糸が粘る。糸量は1綛300g こんな糸どんな時に
使うのだろうか・・・。
糸足が分からなくなってしまっていた。どんなに糸を丁寧に分けようと
してもあぜ綛が解けてくれない。粘る糸で触れば糸が散々に成る。
綛分けをして初めてのことである。生徒さんには悪いが、これはどうにも
なりそうに無い。「糸さん、屑になっては駄目」と話しかけながら作業を
したが今の所綛分けが出来そうにない。困った!!!
工房では豆汁作業をする為あぜ綛は使わない。一つになってしまう。
綛も50gである。 どうしたものか何とか成って欲しいと思うが・・・

2007/05/24

竹糸の色・・・
竹糸にはビスコースと開繊の二通りの糸の作り方がある
ようです。 染色もこの二通りで色合いも違ってきます。
ビスコースは糸がしなやかで艶があります。開繊より
しなやかなだけ色も入りが良いようです。開繊は糸に腰があり、
色素の入りもビスコースの倍はかかります。豆汁をしなければ
染まりませんのでこれまた腰が出ます。

ビスコースは俗にレーヨン糸ですから軽く見られがちですが、
竹は竹。100%です。両方を使って反物作りをしたいと
思っています。
最近焦げ茶を良く使います。媒染を明礬とだし金のみで染色を
しますので焦げ茶がなかなか染まりませんでした。今はこんなに
良い色に染まります。今は少しずつちがう緑が染めたいと思って
います。竹繊維に魅せられて10年が経ちましたが、まだ先が
見えません。それが楽しくもあり辛くもあり、少しでも竹の糸が
欲しい今日この頃・・・

2007/05/27

冬青の花・・・
今頃冬青の花が咲き見ればもう中心に実の形ができています。
昨年から冬青のハチミツを戴いておりますが、それは美味しい
蜂蜜です。それに高価です。山荘にはグルリと冬青の木があり
ますが、住んでいるわけではないので花をこんな形で見る事が
初めてです。写真は娘のキッチンの裏にある、雌木ですが花が
小さく少し香りがします。蜂蜜になれば「チョコミルク」の味が
します。地域に寄れば「福木」として大切にされるとか。
工房も毎年正月飾りに冬青を使います。もちろん染色には
欠かせない染料ですね。

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