工房の窓 (2007年1〜2月)


2007/01/02

2007年 おめでとうございます

孫たちの初染め・・・
小学校の染色講座のためのサンプル染め 染液は「冬青」相生緑地の冬青を使います
豆汁を孫たち二人にさせ色サンプルも染めさせた。
でも絞りはお手の物、二人も冬青をよく染めるが染めるたび色に感動している。
今回写真は、左:豆汁300g/L 中央:豆汁なし 右:150g/L

色がこんなに違うことを感じて欲しい。
いつも思うが豆汁をすることは木綿の持っている風合いを少し変える。
そうであっても豆汁をして色が欲しい。
今年も染めて、染めて染織をしていきたいと思う。
一人でも多くに人に豆汁染織を伝えたいと願う。健康でありたい。


2007/01/08

綛返し・・・
染めから織りに入るまでには色んな工程を踏みますが、糸が出来て使うときに
一手間かけて「綛返し」をすると作業の能率が良く気持ちよく織りに入れます。
何十回と糸は染液をくぐり、捌かれ、糸を整えながら作業をしていても
糸は踊るものです。 綛返しをした糸を命を貰って美しいものです。
糸を管巻きする時も糸切れが少なくスムーズです。工房がどんな糸も使う前には
綛返しをします。


2007/01/10

竹糸の良い糸が欲しい〜なぁ 二人の作品は竹の糸を使う。「竹の糸」に出会って
10年近くになる。初めて手にした時「柔らかさ」これがあの竹なのかと思った。
初めの数年は竹繊維のセルロースの糸を使い、最近は竹の繊維をそのまま糸にした
ものとがあるらしくて、それを番手によっては使っている。二通りとも糸で見れば
違いは私にはわからない。 出来れば竹の繊維を糸にしたものを使いたいと願う。
しかし糸が自由に手に入らない。これからも竹糸織物をを織っていきたいと思うのだが。
今15点反物を織っているが、私たちにとって良い糸が欲しい。手に入る度に糸質が
違うのは困る。自由に糸を注文できるほど織り続けたいものである。
良い糸いらっしゃ〜いと願うばかりである。
写真は竹の糸です。ちなみに木綿の3倍染めを重ねなければ良い糸に染まってくれません。
それに豆汁をしなければ染まりません。それだけ手間をかけても甲斐のある染織なのです。


2007/01/15

今年も初染め「紅花」染めに入る。
この方は先回と2回目を染める。先回は少し斑が発生していたが、
今回の重ね染めで斑も消えて結構です。紅花も紫根染めもすばらしい色です。
豆汁をすれば水がこんなに色素を吸って綺麗です。
どんなに丁寧に黄水を抜いても抜け切れません。
染め終わって糸の洗いをしても黄水は出ます。これを何回洗って冴えた色にします。
3回染めて生徒さんは使っていますが、工房でかなりの回数染めても
紅するには大変なこと。
だからか作品にしてもかならず退色します。
しかしこの色にはこの色の良さ、色の憧れもあり使っています。
一度は紅色に染めたいと思っていますが。


2007/01/16

「湯通し」
生徒さんからクレームが付いて重い腰を上げた。よく聞く話ですが「木綿はジャブジャブ
洗えて・・・」と。私たちが織っている反物は「尾州の縞」 凹凸のある反物、縞を織っています。
撚りも素材も反物の中に渾然一体となったものを織りたいと願って織っています。
モンペのように常に洗うものは機械織りのものを求める方が賢い。普段使いの気楽に着れるものを
織ってはいますが、反物をよく理解して求めて欲しいと思います。生徒の織り手もこれを何に
するのか考えて、素材を吟味してみることも大切です。背中を押してもらい感謝です。

そこで「湯通し」をしてみました。
一番のメリットは自分で反物の様子を見ることが出来ることです。糸は、色水は、縮みは等々。
先への進歩にそして工夫につながります。
私たちは紺糸を良く使います。生徒さんのものは枯らしの行程にあまり時間が掛けられません。
これが反物を織るに一番気がかりです。
喜んでいただけるものを織るには時間と手間は当然付いてきます。
自分で「湯通し」をして、必ずプロにもう一度「湯通し」をしてもらうことも大切です。
湯のしには色んなやり方があります。「湯のし」をお願いする時には「湯に通してください」と
一言必要です。近くでは昔のような湯のしさんは少なくなりました。


2007/01/20

小学校の「親子ふれあい」講座・・・
「親子ふれあい」講座の依頼をいただき、ハンカチに豆汁をして冬青の液だしをし、
当日を迎える。一番の気がかりは火の火力です。
山荘にしてもイベントにしても、その場によって火加減で色の良し悪しが決まります。
テキストはきれいな赤茶に染まり当日もそう染まることを望ンで居ましたが・・・。
説明から入って絞りに入ると生徒の目もイキイキとして、家庭科室が色んな声でいっぱいに
なる。染めをした事のある人が思ったより少なくて、良い体験が出来たようである。
させていただいた我々も受けてくれた人たちも楽しさでいっぱいになった時間でした。
子供たちに自然を身近に感じて欲しいと願う。こんな講座を味わえるのでありがたい
仕事である。感謝!


2007/01/22

紫根染め・・・
今年も紫根染めをしています。初染めに「紅花・紫根」を染めますが、
紅花がなかなか紅色になってくれません。退色を防ぐところまで染めれないので
時間が経つと退色します。それに比べ紫根は1回ごとしっかりと染めれますので
大いに使える色です。紫根もしっかりと熱を加えれば退色遅い色です。
必要な温度はかけて染めれば良い色です。
紅花ももっと回数を染めればそんな簡単には退色しないはず、そこまで染め続けたいと
思っています。


2007/01/23

「湯通し」−2
重い腰を上げての「湯とおし」をし始めた。織り上がれば自分の目で反物チェックが
出来る利点がある。今までは織り上がれば、その手で「湯のし屋」に出していました、
人任せです。今は織り手が自分の反物チェックが出来て良かったと思っています。
背中を押してくれた方に感謝です。

「湯とおし」の方法
@できるだけ大きなボールにぬるま湯程度のたっぷりの湯を張り、
湯の中に反物の端を持って少し左右に張る気持ちで動かしていきます。
A一方が済めばもう片方(表裏)を同じ要領で湯に浸していきます。
B終わればしばらく(30〜40分)湯に中に放置します。
C脱水して日に干します。乾燥すれば「湯のし屋」に出します。
*織り終わりの経、緯の寸法を測っておきます。
「湯とおし」後も同じく測って縮みを確認しておきます。

湯の色は透明です。藍糸が多い場合は藍の灰汁の色は出ます。これは良いことです。
よく枯れているからです。


2007/01/25

豆汁糸の素晴らしい事・・・
広幅風呂敷縞の管巻きです。全て豆汁をして
重ね染めをしてあります。使う糸は全て綛返しして
管巻きをしています。良い色でしょう。
今年の名博の風呂敷縞用です。


2007/01/27

工房の紫根染め・・・
今日は指導が無い。1月に入って連日の初染め。
2週間紅花と紫根を染められる、幸せなことである。
今年も元気で皆と足並みをそろえて染織が出来る喜びは幸せです。

しかし指導する主人は連日で腰が痛い、こんな姿勢(写真左上)での作業と指導。
口だけで指導する人ではないので自分の体を酷使する。
来て下さる事はありがたいとがんばっておりますが、頭が下がる。
初染めも終わりを迎えやはり染まる色はすばらし〜い。

液出しを終えた紫根は紙を広げて
乾燥して可燃ごみに出す。
土に戻すも良いかもしれない。
でも工房では可燃に・・・です。
下手にやると、またモグラさんの
えさになる〜〜〜(苦笑)


2007/02/01

織りはじめに・・・
織り始めはできるだけ織れる様に工夫します。何度か経糸を結び直して進みます。
1〜2cm織って織り前が真っ直ぐに織れているようにテンションを整えます。
織る前にセットを丁寧に整えて織り始めれば途中はセットをやり直さないようにします。
それを繰り返せばそのうち自分のセットのバランスが出来てくるはずです。


2007/02/06

織り終わりが見えてきて・・・
少しでも織るには、整経はじめの糸扱いが大切です。些細な糸使い、これが最後まで
きれいに気持ちよく織り作業にはとても必要です。
写真を見れば、間丁の所と筬挿し幅が大きく寸法が違うことに気づくでしょう。
間丁35cm・あぜ棒38cm・綜絖41cm。筬42cmです。
こうすれば経糸の吊り、たるみが無くきれいに最後まで織ります。

もう一つ、終わりが見えてあぜ棒が邪魔になってくると取り除くにではなく、
経糸つなぎの糸近くに持って行きそこで固定しておきます。最後まで棒は取りません。
きれいに織れますよ。これも最初に話した糸扱いが肝心になります。
はじめに一つずつ丁寧の作業をすれば気持ちよく最後まで織りを楽しむことが出来、
「織物は優れた作品であると同時に魅力ある商品として通用する事」とある公募展で
謳っている織物ができるはずです。
工房もこの気持ちをも持ち続けて染織をしたいと思っています。


2007/02/07

経糸の機ごしらえ・・・
整経を終えた経糸を機のセットします。綜絖通しと筬通しに入ります。
そのとき手元に光を持って行く、これが大切です。
綜絖・筬通しとも細かい作業になり、長い時間これに費やすより、
できるだけ次の作業に行けるように、ほんの些細な事ですが光を手元にして
自分で通しやすいように調整して作業をしてみる、光は機の幅のものをお薦めします。
綜絖通し:蛍光灯をあぜ棒と綜絖の間に!!!
筬通し:蛍光灯を綜絖と筬の間に持って行くと楽に通しが出来ます。

工房では蛍光灯を機に吊って移動させれるものを使っています。
必要な所に動かせると作業が楽です。店頭で最近は売っていませんが
蛍光灯の器具でも一番安いものです。これが一番重宝しています。
試して作業をしてみてください、楽で通しが苦になりませんよ。


2007/02/08

ジャパン・ヤーン・フェア 2/72/9  尾張繊維技術センターにて

そこへ出かけてきました。一般の人は少なくて業者さんが主でした。
私たちは毎回有るときは糸の見本市ということで、糸を楽しみに
出かけております。さすが「尾州の織物」と言われるだけあって、
それぞれ得意分野の糸がずらりと並び良い時間を過ごしました。
業者として初めて「竹の糸」を見てきました。

糸がいろいろあって他の方とは見たいものが違うのか、胸ドキドキして
会場に入った割には竹の糸のところには余り人がいませんでした。
私たちも見たい糸の所だけ一目散に言ったわけで(苦笑)
今回の交渉で糸が希望のものがコンスタントに入ればうれしいなぁ〜と
思います。商談は100kgからなのです、到底かないませんが、
希望の数量で行けそうなので少し嬉しいです。
しかし、その気になって織らねば、私たちにとっては半端な数量では
ありませんから頑張らなくてはいけません。
会場の写真が無いのが残念ですが、近くでこんな催しがあることは
ありがたいことです。感謝!!


2007/02/13

湯通し・・・
今回は竹糸を湯とおしをしました。
自分で湯とおしをしますと、いろいろメリットがあります。
@糸の色(色水出具合)を見る事ができます
A筬打ち(織り斑)を見る事ができます。また両端の耳具合も確認できますね。

湯は、水に近い20℃くらいが良いと湯とおし屋さんから聞きました。
裏表の2回、両端を気持ち張る感じで布を繰っていきます。
それからプルに湯とおしを出して仕上げます。「尾州の縞」は撚り・素材の
違うものを織り込んで織っていますので、縮みが一番気がかりです。
特に竹糸は天然繊維ですから、麻のような風合いを感じていただければ
わかると思います。竹糸100%で織るには湿度が要ります。

また写真(右)のように腰を曲げて作業をしますので湯とおしを加えれば
きつい仕事です。最後まで反物を自分の手で生み出すには、それなりの
覚悟が要りますね。着る方が喜んでいただけるようなものを織り続けたいものです。


2007/02/22

機草に番号・・・
糸の準備をして織り始め、1cmも織れば柄は解かる。
それからひたすら織りつづける。私達は織りを楽しみながら
進めるために、機草に1枚ずつナンバーリングをする。
整経千切りに若い番号から入れていく。
半分織れた、後10枚、5枚と分かれば織りは速く進む。
今年になって織りが楽しく、夜バッタンバッタンと良い機音を
出して12時まで織ってくれる(苦笑)
なぜか私は一日のうち夜9時頃からエンジンがかかる。
3時間は織る。機を家の中心に置いているので外には
音が漏れないであろうと思いつつ、工房ではそうはいかないが。
今年は暖冬で暖房を強くせずに居れるので竹の糸も上機嫌で
織れてくれる気がする。
竹の糸は少し湿度がある方が織りやすいと感じる。


2007/02/27

初染めもこれで終わり・・・
遠方から来る人は月に2回指導する事を連泊して指導する。紅花・紫根。
今回も良い色に染まった。糸は1ヶ月経っていない豆汁糸を使用。いかがかと気にしたが
湯は濁ることも無く染められた。風の強い所での豆汁なのでしょう、しっかりと枯れていました。
毎回糸を干せば糸同士がからむと言ってましたが、目安として1ヶ月は枯らして欲しいです。
色水(写真右)は紫根染めの終わったものです。こんなに見事に透明になります。
時間をかけてゆっくりと染めていますから。紅花は退色しない所まで染め重ねないので色が動きます。
それに比べて紫根は糸の3〜4倍の紫根を使い切れば色は退色しにくく色としてしっかりと
縞に入れて使う事ができます。どんな色とも馴染んで素晴らしい色です。紫根は好いですよ。


2007/02/28

竹繊維の糸が手に入りそうです・・・
二人工房ではこの10年近く竹糸に関わって縞を織ってきました。
しかしなかなか希望の糸が手に入らず思案しておりました。
竹糸には二通りの糸の出来方があります。
一つはバンブーレーヨン。そして竹繊維「開繊式」です。
どちらも竹から出来ている糸です。バンブーレーヨンは
艶があり、やわらかいソフトなものです。竹繊維は柔らかさに
こしがあります。繊維そのものですが細い糸が引けません。
レーヨンはかなりの細さまで引けるようです。
工房では両方竹糸を使って「竹糸着物」を織りたいと思って
います。竹繊維は天然染料で染める場合木綿の3倍の時間が
かかります。竹繊維に市民権が与えられるまで、楽しんで
織り続けたと思っています。
これからもどうぞよろしくお願いします。


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